世界文学全集のためのメモ 41 『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド
英語編 1
Scott Fitzgerald
スコット・フィッツジェラルド
1896-1940
The Great Gatsby
『グレート・ギャツビー』
1925
日本語訳
★★☆☆☆ ①野崎孝訳『グレート・ギャツビー』1957/1974年(新潮文庫 📗)
★★★☆☆ ②大貫三郎訳『華麗なるギャツビー』1957年(角川文庫 📗)
★★★★☆ ③橋本福夫訳『華麗なるギャツビー』1974年(ハヤカワ文庫NV 📗)
★☆☆☆☆ ④佐藤亮一訳『華麗なるギャツビー』1974年(講談社文庫)
★★★★☆ ⑤村上春樹訳『グレート・ギャツビー』2006年(中央公論新社 📗)
★★☆☆☆ ⑥小川高義訳『グレート・ギャッツビー』2009年(光文社古典新訳文庫 📗)
総合的に⑤村上春樹訳が一番よかったが、やや癖の強すぎる文章なので読者を選ぶかもしれない。③橋本福夫訳も、古さを感じさせるところはあるが、全体的には読みやすい訳だ。最新の⑥小川高義訳は、こなれた日本語にしようとするあまり、ピントのずれた分かりにくい文章になっているように感じる。①野崎孝訳は今でもよく読まれているようだが、③橋本福夫訳・②大貫三郎訳をさしおいてこれを選ぶ積極的な理由は見あたらなかった。
しばらくこちらは放置しておりましたが、別の企画の副産物として、翻訳の比較だけという形で再開しようと思います。(経緯についてはこちらに書いています。)言語ごとの定期的な投稿はやめて、英語圏の作品を中心に気まぐれに取り上げていきます。主観的な好き嫌いにすぎませんが、翻訳でこれらの作品を読もうとする方々にとって、何かしらの参考になりましたら幸いです。